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映画「ツリー・オブ・ライフ」の基本情報や出演者・あらすじネタバレ

• 公開日：2011年5月16日（フランス）、2011年5月27日（アメリカ）、2011年8月12日（日本）
• 収録時間：138分
• 監督：テレンス・マリック
• 音楽監督：アレクサンドル・デスプラ
• 主題歌・挿入歌：Childhood、Circles、Clouds、River、Awakening、Emergence of Life、Light & Darkness、Good & Evil、Motherhood、City of Glass、Fatherhood、Temptation、Skies
  
  

あらすじ

1950年代半ばの中央テキサスの小さい田舎街で、幸せな結婚生活を送るオブライエン夫妻と彼らの子供である３人の兄弟がいました。父は、成功するためには「力」が必要だと考えている厳格な男で、母は、自然を愛で慈愛に満ちた心で子どもたちを包み込む優しい女でした。11歳に成長した長男ジャックの心は、そんな両親の狭間で常に葛藤していました。大人になって成功したジャックは深い喪失感の中、自分の人生や生き方の根源となった、テキサスの小さな街で家族とともに過ごした少年時代に想いを馳せ、自らの生き方を振り返ります。

見どころや豆知識、隠れキャラクターを紹介

見どころ

都会で建築家として大成していたジャック・オブライエンですが、人生半ばを迎え、疲れを感じる中年になっていました。最近考えることは、いつも幼い頃のことを振り返っては、物思いにふけっていました。

厳格な父が嫌いだったこと、優しい母と兄弟達、亡くなってしまった弟のこと、人生にどんな意味があるのかに思い巡らせていました。

時は1950年代半ば、中央テキサスの小さな田舎町で、少年・ジャックは家族と暮らしていました。

『ツリー・オブ・ライフ』
１カットも凡庸な画が存在しない圧倒的な映像。
光を捉え大気すら視覚化したようなルベツキの撮影、編集、スコアが見事な調和を見せ、それらが生み出すリズムは、まるで時間の海を漂っているようだ。
祈るようなモノログが瞑想的な映像体験を加速する。
異次元の映画である。 pic.twitter.com/SKAcPMNzq8

— メトロポリタン (@redsoil3) January 1, 2020

テレンス・マリック監督

テレンス・マリック監督といえば、映画界ではレジェンド的存在で有名です。

この「ツリー・オブ・ライフ」を制作する前の1973年から2012年のおよそ40年間で製作した作品はわずか6本と、非常に寡作な映画監督として知られています。

また、アカデミー賞の授賞式や各映画祭には出席することはなく、メディアへの露出やインタビューもほとんどないので、謎に満ちた監督です。

【スタッフ紹介】
脚本・監督：テレンス・マリック
1943年、米イリノイ州出身。73年『地獄の逃避行』で監督デビュー。それから40数年で監督作は今作でわずか7本だが、『ツリー・オブ・ライフ』などで数々の国際映画祭で賞を受賞し、名だたるスターたちが出演を熱望する映画界の巨匠。 pic.twitter.com/bAqrJyuQmd

— 映画「聖杯たちの騎士」公式 (@seihai_kishi) December 15, 2016

キリスト教徒である彼は、ハーバード大学で哲学を専攻、1965年に首席で卒業し、オックスフォード大学大学院に入学、日常言語学派の哲学者ギルバート・ライルの元で学んでいましたが、キルケゴール、ハイデガー、ウィトゲンシュタインといった哲学者に関する意見が合わず、博士論文を出さないまま退学したそうです。

その後はアメリカに戻り、1969年にノースウェスタン大学からハイデッガーの著作の翻訳本を出版、マサチューセッツ工科大学で哲学を教える傍ら、フリーランスのジャーナリストとしてニューズウィーク誌やニューヨーカー誌、ライフ誌で記事を執筆して過ごしていました。

哲学に精通したテレンス・マリック監督が、自身の過去を描きつつ、自分を癒し、作品自体が神への祈りのような、不思議な帰依を描いた作品となりました。

宗教ついでにツリーオブライフて映画は凄い。父と母を科学と宗教のメタファーとして描いてて宇宙の起源から生命の尊さを宇宙の旅ばりの映像で表現するていう。逆光の映像群が兎角神々しい。嫌いぢゃない！ライフオブパイもそんな感じらしいから要チェキすね pic.twitter.com/jA71Vd8I

— cogito (@cogito808) January 30, 2013

主人公ジャック・オブライエンの名前の秘密

哲学に精通しているテレンス・マリック監督は、映画さながら、1943年にイリノイ州オタワで、厳格な地質学者の父親エミールと、優しい母親アイリーンの長男として生まれました。

一人前の男に育てたいと厳格に接する父と、相反して優しさで包む母との狭間で葛藤を常に抱えていました。未来を有望視された弟の自殺など、様々な事情が彼を哲学の道へ導いたのかもしれません。

また、キリスト教の教えがたくさんこの映画には登場します。

心底映画があって、没入できる世界があって良かったと嘆息。

テレンス・マリック最高傑作ツリーオブライフを見直した。
映画館含め7回ぐらいは見たけど初めて落涙もしてしまった。

美しいイメージの嵐。人類に共通する追憶。言葉は要らない。 pic.twitter.com/aGMMsOo9Mb

— 皆殺しの天使 (@Haneke) July 14, 2015

冒頭、旧約聖書ヨブ記30章4節「私が大地を据えたとき、お前はどこにいたのか」で始まります。

ヨブ記のヨブとは使徒の一人で、信心深い善人のヨブが、その信仰が本当に揺るがないものかどうかを神に試され、理不尽な苦難にあうというエピソードです。

どんなに現実が辛かろうと、理不尽であろうと、その状況をしっかりと受け止め、神への祈りを捧げることが大切だとわかっている監督だからこそ、主人公の名前をジャック・オブライエン（Jack O’Brien）で、大文字を繋ぐとヨブ（JOB）になるように名付けたのではないでしょうか。

旧約の預言者ヨブは、復活と結びついているためにキリスト教美術で多くとりあげられます。復活なので、骸骨図像もたくさん。中世ではまだ白骨化した骸骨は少なく、皮をまとっています。 pic.twitter.com/u2T88mLUuQ

— @momokanazawa (@momokanazawa) June 2, 2016

キャラクター名と日本語吹替キャスト

• オブライエン（父） : 堀内 賢雄
• オブライエン夫人（母） : 八十川 真由野
• ジャック（長男） : 安蒜 太人
• R.L.（次男） : 吉永 拓斗
• スティーヴ（三男） : 大根 田岳
• 祖母 : 竹口 安芸子
• 後年のジャック : 山路 和弘

映画「ツリー・オブ・ライフ」の感想と評価

「ツリー・オブ・ライフ」の関連作品紹介

アド・アストラ

そう遠くない未来、太陽系の彼方で行方不明になった父の背中を追いかけた宇宙飛行士ロイ・マクブライドは、父はいまなお生きていて、人類を、太陽系の全てを滅ぼすかもしれない脅威だと聞かされます。

父はパイオニアであり、優秀な宇宙飛行士でしたが、家庭では父の不在により母が病気がちになり、ロイも父との向き合い方がわからないまま、父が行方不明になってしまいます。父への葛藤、仲間へ打ち解けられない気持ちを抱えたまま、地球から43億キロ先にいる父を探し出すという壮大なミッションに立ち向かいます。

#アド・アストラ
ブラッド・ピット主演の宇宙を舞台にした異色の物語。

主人公の内面を写しながら父と子供の確執と和解を最後は独自の形で描いた作品。

賛否分かれるだろうが個人的には非常に素晴らしいと思えるし繊細な役柄を見事に演じたブラッド・ピットは流石と言える。#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/bF3Imifhl0

— モンタナS🐵 (@montanas1968) January 11, 2020

バベル

モロッコのある集落に住むアブドゥラは、息子のアーメッドとユセフに、ジャッカルから羊を守るために、そのライフルを預けました。二人は、試し撃ちをしています。しかしながら、思ったより遠くまで届かないと残念がり、たまたま道路を走っているバスを見つけ、ユセフはそのバス目がけて撃ってみます。

しばらくすると、そのバスは彼らが撃ったライフルの銃弾が届いてしまい、止まってしまったのです。二人は慌てて逃げて、ライフルを隠します。

そのバスには、アメリカ人のジョーンズ夫妻が乗り合わせていました。二人は、夫婦関係を修復するためにモロッコに旅行に来ており、観光バスの中で妻のスーザンが眠っている間に、ユセフの銃弾が当たってしまったのです。

今デレステでイベント「バベル」をやってるけど、
2006年カンヌ映画祭で監督賞受賞の「バベル」はすごくいい映画です…
家族、ドラッグ、警察、死、すべて違う国で起こっていることなのに、すべて繋がっていて、すべて違っているもの。複数視点で、日本視点もあるよ！台詞がちょっとアメリカンだけど！ pic.twitter.com/1o9Jd5h02Q

— ざきみな🦄 (@minamizakiiiiii) July 24, 2019

最後に・・・

映画「ツリー・オブ・ライフ」の動画を視聴する方法についての紹介しました。

テレンス・マリック監督の自伝的作品で、過去を振り返ることにより、古代より脈々と続いている人間の営みがこの先も続いており、その一時的ポイントに自分がいること、そしてそれは神の領域の中で生かされていることを自然から学んでいく、そんな深く優しい作品でした。

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是非この機会に試してみてください。